Do!「終活」 ~楽しみながら終活しましょう~

人生の終盤に大切な事を、分かりやすく解説します。

身の回りの点検 ~その2~物の整理

日常使っている物や身の回りの品の見直しは、実はとても厄介な作業です。

 

例えば写真やアルバム、ノートや日記、衣類や本、趣味で集めたコレクションの品々など、ちょっと思い付くだけでも相当な量になるはずです。

 

価値のある骨董品や絵画であれば別ですが、日常の品は身近であればあるほど、他の人からすると、その価値には見当がつかないものです。

自分にとっては「空気のような存在」になっている物は、改めて数え上げると結構な分量すなると思います。

長い人生を生きてきたわけですから当然のことですが、その整理を家族に委ねるとすれば、家族の負担が大きなものになることは想像に難くありません。

 

客観的に価値のないと分かっているコレクションであっても、いざ家族が処分しようとなると、故人との思い出が邪魔をして、なかなか決心がつかないものです。

その反対に売ればたいそうな価値がある物であっても、そうと知らされてなければ、うっかり捨ててしまうこともあるかもしれません。

ましてや家族に一度も話したこともなく、箪笥の引き出しの奥深くに密かに隠してあった場合など、その存在にすら気付かず、ほかのものと一緒に捨ててしまうことさえあり得ます。

 

故人の写真やノート、日記なども、家族にとっては捨てる決心を付けるのが、なかなか難しい物の一つです。

必ずご自身で整理をしておくべき所以が、そこにあります。

 

そういう物は嵩も張りますので、例えば写真などはスキャナーで読み取り、デジタル化しておくのも一つの方法です。

もし後世に残したくない写真などがあれば、ついでにその時に処分してしまうことも検討しましょう。

 

ノートや日記についても同様の判断をして、なるべく身軽にしておきます。

 

作業を進めるうえで一番注意しなくてはならない事は、一つ一つの品の思い出に浸らず、ドライに進めると言う事です。

アルバム整理をするはずが写真の閲覧大会に変わってしまい、肝心の片づけは「また今度」と言うのは、誰しも経験があることと思います。

そうなるとただ散らかすだけで、かえって仕事を増やしてしまう結果になります。そうならないよう、十分に気を付けましょう。

 

何年も着ていない衣類も、相当数あるのではないでしょうか?

勿体ないとの思いから何となく取っておくと言うのは、誰しも経験があることと思います。

しかし日常着られる衣服は、限られています。1シーズン着なかったものは不要と判断して、どんどん処分する潔さも必要です。

必要になったら、また買えばよいのです。

高くなくとも新しいもの、清潔なもの、今風のものを着ていたほうが、見栄えも良く、おしゃれなシニアを演出できます。

 

本についても、今は手軽に売ることができます。思い切って整理して、売りにいってみましょう。

帰りにその売り上げでおいしい食事を楽しめたら、蔵書していた時とはまた違う満足が生まれること請け合いです。

 

そうやってなるべく持ち物を減らし、シンプルに暮らして、新しい生活を呼び込むことに気持ちを向ける。そうする事で、今までとは違った楽しさに巡り合えます。

 

新しいものが入る余地を用意しておかないと停滞が続く。

そのくらいに考え、こだわりを捨てて、生活に新風を吹き込むことを楽しみましょう!