Do!「終活」 ~楽しみながら終活しましょう~

人生の終盤に大切な事を、分かりやすく解説します。

死後事務委任契約とは

子供や配偶者など自分の死後を託せる親族がいなければ、自分の死後の手続に関して、多少なりとも不安を感じるのは当然の事でしょう。 自分の葬儀、埋葬、そのほかの死後の後始末は、成年後見人や遺言執行者では対応ができません。 成年後見は、被後見人が死…

尊厳死宣言書(終末医療宣言書)を作る理由

「尊厳死宣言書」とは、どんな文書なのでしょうか? 完治する見込みのない病気などで、最期の瞬間が迫っているときなどに、過度な延命治療をせず自然な死を迎えたいという思いを、家族や医療関係者に伝えるための文書です。 法的拘束力はありませんが、例え…

なぜ遺言を書いておいた方が良いのか

「子供がいない」とか、「前婚の相手との間に子供がいる」とか、「内縁関係のパートナーに財産を残したい」などの事情がある方は、真剣に対策を考え遺言の準備をしている事と思います。 しかし特別な事情がない人にとって、遺言は不要不急なツールなのでしょ…

任意後見契約

任意後見は、①判断能力が低下する前に、②自分の意思で契約し、③自分で後見人を決めます。一方、法定後見は①判断能力が低下した後で、②家庭裁判所が判断し、③家庭裁判所が後見人を決定します。 つまり法定後見と任意後見の大きな違いは、①契約の時期、②契約判…

財産管理委任契約

判断能力はあるが、自分で動くことが困難な状況になってしまったときには、親族や信頼できる知人に預金の引き出しや各種の支払い、または買い物などを依頼したいこともあるでしょう。 そのような場合に備えて、自分の財産の管理やその他の生活上の事務につい…

見守り契約

<6 Guardians ①見守り契約> 最近は子供とは別の家に住む夫婦2人世帯が増えており、自分たちの時間をゆったりと楽しむシニアが増えています。しかし夫婦2人世帯は、将来の単身世帯候補とも言われます。 子供が遠くに住んでいる、近くに親族もいない、まし…

シニアライフの安心を護る6つの契約

<6Guardians (六守護神)> 「終活」や「エンディングノート」などの言葉は、最近ではすっかりお馴染みになっていると思います。 週刊誌やTV、新聞などで頻繁に取り上げられているので、関心のある方は既に十分な知識を得ている事でしょう。と言うより…

相続税対策のあれこれ

直近のデータによると、相続税の申告者は全国で8%ほどです。 多くの方にとって、相続税は関係のない話ではあります。 しかし知識として知っておくことは、無駄ではありません。 今回は相続税対策の基本について、簡単にご説明いたします。 相続税対策へ話…

自筆証書遺言の新しい利用法

今回の民法改正では、自筆証書遺言に関してポイントになる重要な改正がなされました。 次の2つが、それです。 ・自筆証書遺言の方式緩和(2019.01.13) ・自筆証書遺言保管制度(2020.07.10) それでは、一つずつ説明していきましょう。 ◎自筆証書遺言の方式…

遺言の書換えのススメ

【平成30年(2018年)に公布された今回の相続法の改正は、昭和55年(1980年)の改正以来、約40年振りの大改正です。】 今回の改正の中で、既に遺言を作成されている方にも、是非注目していただきたいポイントが2つあります。 その一つが、「配偶者居住権」で…

2人世帯であることの不安

2人世帯がなぜ不安であるかと言えば、それは将来の単身世帯候補であるからです。 一概に2人世帯と言っても、子供は近所に住んでいるけれども、別々に家を構え、それぞれに生活しているご家庭も多いと思います。 そのような場合の2人世帯であれば、通常は…

荷物の整理

皆さんは「遺品整理」という言葉を、お聞きになったことは、おありでしょうか? 「遺品整理」とは、ご本人がお亡くなりになったあと、後にのこされた遺品を整理・処分することを言います。 伊東市内にも遺品整理専門の業者さんがいて、依頼すれば家族が手を…

終活の実例 ~パソコンのパスワード管理~

公正証書遺言のお手伝いをさせて頂いたお客様が先日お亡くなりになり、引き続き相続のお手伝いもさせて頂いた時の話です。 故人は会社勤め時代にパソコンやインターネットに習熟し、ご年齢の割にはパソコンやインターネットを活用されていらっしゃいました。…

「終活」まとめ ~その2~再び「エンディングノート」のすすめ

終活を進めるにあたっては、エンディングノートを活用することが有効です。 その理由としては、次の通りです。 ・エンディングノートにまとめることにより、記録を一か所に集約して残すことができる。 ・文章にする事により、客観的に振り返ることができる。…

「終活」まとめ ~その1~「終活」に取り掛かるにあたって

さて一通り「終活」の内容を、概観をしてきました。 最後に、全体のまとめをしておきましょう。 まず初めに「終活」の定義ですが、私は「自分の半生を振り返り、死に至るまでの今後の人生を、より充実したものにするための手続き」と考えています。 死を意識…

遺言の書き方 ~その6~自筆証書遺言の方式緩和について

約40年ぶりとなる相続法改正案が、2018年7月に成立したことは、皆さんご存知の事と思います。 今回は改正された内容のうち、自筆証書遺言の方式緩和に関することについて、ここで説明させて頂きます。 今回の相続法の改正により、「財産目録」につてワープロ…

遺言の書き方 ~その5~公正証書遺言

公正証書遺言については、民法969条1項から5項で厳格に定められています。 簡単に内容を概観すると、次の通りです。 公証役場において、遺言者が遺言の内容を口頭で公証人に伝えます。(この行為を「口授(くじゅ)」と言います。) 次に公証人が、その内容…

遺言の書き方 ~その4~自筆証書遺言 作成のポイント

民法には、遺言できる事項の定めがあります。 具体的に挙げると、次の通りです。 ・未成年後見人または未成年後見監督人の指定(民839・849) ・相続分の指定(民902) ・遺産分割の指定又はその委託と禁止(民908) ・遺産分割の際の担保責任についての定め…

遺言の書き方 ~その3~自筆証書遺言の書き方

自筆証書遺言については、民法968条に定められています。 第1項では形式面の規定(全文、日付、氏名の自書及び、押印)が定められ、第2項には加除訂正に関する規定が定められています。 自筆証書遺言は自分一人で作成し、完結させることが可能です。その為公…

遺言の書き方 ~その2~遺言の種類

改めてここで言うまでもありませんが、遺言とは民法960条の規定にある通り要式行為であり、本人の死後その効力が生じます。 要式行為とは、「民法に定められた通りに作成してください」と言う行為のことです。 民法に定められた遺言の方式は、<普通方式>が…

遺言の書き方 ~その1~なぜ遺言を書いておいた方が良いのか

最近は様々なメディアや日常の会話の中で、「遺言」の話をよく耳にするようになりました。 「終活」とか「エンディングノート」などと言う言葉も、普通に目にする事が多くなったと思います。 しかしそのような情報に接したときに<重要な事>とは思っても、…

葬儀のあれこれ ~その2~死後事務委任契約について

子供や配偶者など自分の死後を託せる親族がいなければ、自分の死後の事に関して、多少なりとも不安を感じるのは当然の事でしょう。 自分の葬儀、埋葬、そのほかの死後の後始末は、成年後見人や遺言執行者では対応ができません。 成年後見は、被後見人が死亡…

葬儀のあれこれ ~その1~葬儀の事前準備

葬儀を迎えたとき、家族は悲しみとともに、多くの困難をも感じるものではないでしょうか? 親しい人の死に接し気が動転している中で、葬儀に関して次々と決めなくてはならない事が出てきます。家族にとっては、「悲しみに浸っている暇もない」というのが実感…

墓について ~その2~改葬とは

前回のお話の中で遠方のお墓についての心配を書きましたが、現実にその問題に直面している場合には、どのような解決策があるのでしょう? 皆さんは、「改葬」という言葉を、耳にしたことはないでしょうか? 今回のテーマである「改葬」とは、平たく言えば<…

墓について ~その1~様々な納骨のスタイル

お墓をどうするのか? このテーマも奥の深い、重要なテーマの一つです。 先祖代々のお墓があり、そのお墓を守っている立場であれば、一見何も迷いがないように思えるでしょう。ちょっと昔であれば、もちろん心配は不要だったでしょう。しかし現代にあっては…

介護のこと ~その2~高齢者向け施設

介護保険における施設サービスとは、「指定介護老人施設(いわゆる特養)」、「介護老人保健施設」があります。 費用が割安の事もあり需要が多いのですが、特養では要介護3以上の認定が必要です。老健においても、医療の必要な人に入所が限定されているなど…

介護のこと ~その1~介護保険の申請と認定基準

あなたにも何時か、介護を必要とする時が訪れるかもしれません! それは突然襲いかかるかもしれませんし、気が付かないうちにゆっくりと近づいてくるかもしれません。 また全くそんな日が訪れることなく、一生を通じて健康に過ごせるかもしれません。 以前に…

医療について ~その3~臓器提供と献体

臓器提供とは重い病気や事故などにより臓器の機能が低下した人に、健康な臓器を提供して機能を回復させる治療の事です。 脳死を迎えた後または心臓が停止した死後に、臓器提供をすることができます。 脳死とは、呼吸などの生きていくために必要な働きを司る…

医療について ~その2~尊厳死宣言

「尊厳死宣言書」とは、どんな文書なのでしょうか? 終活に関心のある方はご存知かもしれませんが、初めて耳にする方も多いと思います。 完治する見込みのない病気などで、最期の瞬間が迫っているときなどに、過度な延命治療をせず自然な死を迎えたいという…

医療について ~その1~医療同意と終末医療

突然の体調の変化などのために、医師に対して医療について自分の考えや希望を伝えることが困難になることも、日常生活の中では普通に想定できます。 その時のために備えておきたいのが、終末医療に関する事前指示書です。 本人の意思の確認が困難な場合、病…