2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧
民法には、遺言できる事項の定めがあります。 具体的に挙げると、次の通りです。 ・未成年後見人または未成年後見監督人の指定(民839・849) ・相続分の指定(民902) ・遺産分割の指定又はその委託と禁止(民908) ・遺産分割の際の担保責任についての定め…
自筆証書遺言については、民法968条に定められています。 第1項では形式面の規定(全文、日付、氏名の自書及び、押印)が定められ、第2項には加除訂正に関する規定が定められています。 自筆証書遺言は自分一人で作成し、完結させることが可能です。その為公…
改めてここで言うまでもありませんが、遺言とは民法960条の規定にある通り要式行為であり、本人の死後その効力が生じます。 要式行為とは、「民法に定められた通りに作成してください」と言う行為のことです。 民法に定められた遺言の方式は、<普通方式>が…
最近は様々なメディアや日常の会話の中で、「遺言」の話をよく耳にするようになりました。 「終活」とか「エンディングノート」などと言う言葉も、普通に目にする事が多くなったと思います。 しかしそのような情報に接したときに<重要な事>とは思っても、…
子供や配偶者など自分の死後を託せる親族がいなければ、自分の死後の事に関して、多少なりとも不安を感じるのは当然の事でしょう。 自分の葬儀、埋葬、そのほかの死後の後始末は、成年後見人や遺言執行者では対応ができません。 成年後見は、被後見人が死亡…
葬儀を迎えたとき、家族は悲しみとともに、多くの困難をも感じるものではないでしょうか? 親しい人の死に接し気が動転している中で、葬儀に関して次々と決めなくてはならない事が出てきます。家族にとっては、「悲しみに浸っている暇もない」というのが実感…
前回のお話の中で遠方のお墓についての心配を書きましたが、現実にその問題に直面している場合には、どのような解決策があるのでしょう? 皆さんは、「改葬」という言葉を、耳にしたことはないでしょうか? 今回のテーマである「改葬」とは、平たく言えば<…
お墓をどうするのか? このテーマも奥の深い、重要なテーマの一つです。 先祖代々のお墓があり、そのお墓を守っている立場であれば、一見何も迷いがないように思えるでしょう。ちょっと昔であれば、もちろん心配は不要だったでしょう。しかし現代にあっては…
介護保険における施設サービスとは、「指定介護老人施設(いわゆる特養)」、「介護老人保健施設」があります。 費用が割安の事もあり需要が多いのですが、特養では要介護3以上の認定が必要です。老健においても、医療の必要な人に入所が限定されているなど…
あなたにも何時か、介護を必要とする時が訪れるかもしれません! それは突然襲いかかるかもしれませんし、気が付かないうちにゆっくりと近づいてくるかもしれません。 また全くそんな日が訪れることなく、一生を通じて健康に過ごせるかもしれません。 以前に…
臓器提供とは重い病気や事故などにより臓器の機能が低下した人に、健康な臓器を提供して機能を回復させる治療の事です。 脳死を迎えた後または心臓が停止した死後に、臓器提供をすることができます。 脳死とは、呼吸などの生きていくために必要な働きを司る…
「尊厳死宣言書」とは、どんな文書なのでしょうか? 終活に関心のある方はご存知かもしれませんが、初めて耳にする方も多いと思います。 完治する見込みのない病気などで、最期の瞬間が迫っているときなどに、過度な延命治療をせず自然な死を迎えたいという…
突然の体調の変化などのために、医師に対して医療について自分の考えや希望を伝えることが困難になることも、日常生活の中では普通に想定できます。 その時のために備えておきたいのが、終末医療に関する事前指示書です。 本人の意思の確認が困難な場合、病…
法定後見は「判断能力が低下した後」で、「家庭裁判所が判断」し、「家庭裁判所が後見人を決定」します。 一方、任意後見は、「判断能力が低下する前」に、「自分の意思で契約」し、「自分で後見人を決め」ます。 これが、両者の大きな違いです。 また更に後…
2019年4月に入ってから、法定後見の報酬見直しの動きについて、マスコミ各社からニュースが流れました。 4月3日の朝日新聞朝刊には、次のような記事が載りました。 「成年後見 報酬見直し促す」 <最高裁 業務量・納戸に応じて> 家裁に通知 (2019年4月3日 …
今回は後見の手続きについて、東京家庭裁判所の「成年後見申立の手引」を参考にして、申立から後見開始までの流れを確認します。 ①申立までの流れ まずは申立をする裁判所ですが、本人の住所地(住民登録地)を管轄する家庭裁判所となります。 申立ができるの…
後見制度には、「未成年後見」と「成年後見」の2種類があります。 「未成年後見」とは、親権を行う者がいない場合、若しくは親権を行う者が管理権を有しない場合に、その未成年者の法定代理を行う制度の事です。 一方「成年後見」とは、「ある人の判断能力が…
「日常生活自立支援事業」という事業を、ご存知でしょうか? 日常生活自立支援事業とは、ざっくり言うと、後見制度に近い役割を果たす制度と言えるでしょう。 厚生労働省のホームページには、次のように説明されています。 「日常生活自立支援事業とは、認知…
認知症とは、一体どのような症状のことを指すのでしょうか? 物忘れをした時に、「まさか認知症?」などと冗談を言った事は誰にも覚えがあると思います。また人によっては、真剣にドキッとした経験を持ったことがあるかもしれません。 単なる物忘れも認知症…
超高齢化社会の到来は、もうすぐそこまで来ています。 人口減少やいびつな人口構成といった深刻な問題を伴って、日々足音を大きくして近づいて来ています。 恐ろしいことに「人口問題」と「高齢化」は、セットでやって来るのです。 人口が減少しているのは、…
身の回りの整理は、まだ続きます。 最後にデジタル資産について、考えてみましょう。 ところで皆さんは、「デジタル遺品」という言葉を、お聞きになったことはあるでしょうか? デジタル遺品とは、一つにはパソコンやスマートフォン、外付けハードディスクや…
日常使っている物や身の回りの品の見直しは、実はとても厄介な作業です。 例えば写真やアルバム、ノートや日記、衣類や本、趣味で集めたコレクションの品々など、ちょっと思い付くだけでも相当な量になるはずです。 価値のある骨董品や絵画であれば別ですが…
終活の準備として、まずは身の回りの点検からはじめてみましょう。 将来エンディングノートを作るときの、全体像が見えてきます。 また一気にエンディングノートの作成にまで至らなくても、身の回りの点検を行った範囲内で整理がつき、その部分だけでも役に…
「終活」を進めるうえで有用なパートナーとなるのが、エンディングノートです。 さてそれでは、いったい何をどのように、ノートに書けば良いのでしょう? エンディングノートには、法的な効力はありません。そのため形式にとらわれることなく、ご自身の肉声…
それでは実際には、どんなことから始めれば良いのでしょうか?実際に「終活」に取り組む前に、「終活」の準備について確認していきましょう。 まず真っ先に考えるべきは、「誰に託すのか?」と言うことです。 エンディングノートを残すという行為は、書くこ…
さて我が身を振り返って、「果たして本当に自分に終活が必要なのだろうか?」 そうお考えになる方も、多いと思います。 そんな疑問にお答えするため、今回は「終活が何に役立つのか?」と言うことについて、ご一緒に考えてみましょう。 現在どんなにしっかり…
近年TVや雑誌などのメディアにおいて、「終活」という言葉を頻繁に目にするようになりました。 シニア市場の広まりからか、マスコミやその周辺の業界がそこに商機をかぎ取り、露出を増やしているものと想像してしまいます。 週刊誌の見出しには毎週と言って…